2022/10/12~10/14にかけて、Odoo Experience 2022がベルギーのブリュッセルにて開催されました。2日目のOdoo社CEO Fabien PinckaersのKeynote - Vision & Strategy講演ではOdoo社のビジョンと戦略が紹介されました。
例年、競合ERPベンダーとOdooの比較などアグレッシブな内容が多かったのに対して、今回は価格体系の変更がメインの話題となりました。
関連リンク:
・Odoo V16リリース - 新機能や改善ポイント(1)
・Odoo V16リリース - 新機能や改善ポイント(2)
・Odoo V16リリース - 新機能や改善ポイント(3)
・Odoo社によるOdoo 16 リリースノートはこちら
・Odoo社のBlog記事"Meet Odoo 16"はこちら
Odoo社 2022年の振り返り
この1年は、買収件数0、新しいプロダクト0,資金調達0でした。
その代わり、プロダクトの構築にチカラを注ぎました。
OdooV16.0概要の紹介動画
価格体系の変更
価格体系の変更については別途記事を書く予定なので、 詳細はそちらをご参照ください。
これまでOdooの価格体系では、ユーザ数での課金にアプリ単位での課金が加算され、ユーザ数が多い規模の大きい企業に有利となっていました。
下は、企業の社員数に対してのユーザ一人当たりのソフトウェア価格のグラフです。水色の線がソフトウェアのバリュー、ピンクの線がこれまでのOdooの価格を示しています。
他社のソフトウェア価格を調査すると、Odooと同様のメインアプリだけで1ユーザ当たり484ドルとなりました。Odooにはそれ以外のアプリも含まれている上に、各ソフトウェアの連携のための開発費用も不要です。
下図が新しいOdooの価格体系です。アプリ単位の課金はなくなり、ユーザ単位での課金のみになります。
エンタープライズ版アプリがひとつの場合はユーザ数に関係なく無料、
カスタマイズのないスタンダードプランは1ユーザ当たり24.90ユーロ、カスタマイズのあるカスタムプランは37.40ユーロとなります。(実際には、日本ではドルベースの価格になります)
※ 割引価格は、新規顧客の最初の12か月間にのみ適用されます。
既存顧客への対応については、新価格が現在の価格より安くなる場合は新価格が適用されます。新価格が現在の価格より高くなる場合は、現在の価格が維持されます。両方の場合で全てのアプリが利用できます。
(※ 後者の場合、月額課金のオンラインカスタマーは除外されます。)
Labodooの紹介
Odoo社では現在、教育に力を入れていて、LabodooというOdooのトレーニングができる機材を積んだトラックをベルギー各地の学校に派遣しているのだそうです。無料のサービスで、半年先まで予約でいっぱいなのだそうです。
日本でもこんなサービスがあるといいですね!
導入事例の紹介①:KPMG
KPMGベルギーのマネジングパートナーから、Odooを導入した際のエピソードが紹介されました。
研修中に100人が一斉に同じ請求書をアプロードしたらシステムが止まった話や導入後はOdooの社員よりKPMGの社員の方が上手にOdooのプレゼンをするようになったなどなどの話が紹介されています。
B
導入事例の紹介②:eggo
ベルギーのキッチン建築のeggo社のCEOからOdoo導入についてのお話でした。ロジスティクス、在庫管理、購買、フィールド管理、CRM、人事、会計まで導入し、当初の想定より大変だったそうです。
Odooを選択した理由は、社員にとっても顧客にとってもシンプルで統合されたシステムが必要だったからだそうです。
Odoo Experience 2022 Keynote - Vision & Strategy